2009年10月19日月曜日

南三条界隈かわら版 第7号②

 さて4月初旬、新天地を求めて札幌に降り立ったKは、軽い気持ちで「まぁ、2、3年バンド活動でもして、最終的には一般サラリーマンにでも成ろうかな」などと、甘い考えを持ちつつ、初めて会うバンドメンバーの元へ急ぐのであった。
 その頃、北27条西4丁目(後にレコード名に成る)の一軒家に、メンバーの内2人が住んでいて、そこにとりあえずKの寝床もあるとの事。
 そこで、メンバーの1人が迎えに来てくれる事になり、北24条駅で待ち合わせることに。
 メンバーの顔も見た事ないし、ちょっぴり不安な気持ちで駅の改札口へ向かったところ、改札の向こうには長髪にジーパン(ベルボトム)の如何にも「私は売れないバンドマン」風のM氏が立っていたのであります。
 これが“Blues”の始まりでありました!
 M氏に案内され、27条ハウスへと向いながら世間話の一つや二つもし「この人は、口数も少なく優しそうでイイ人そうだな(実はしゃべりがヘタで、天然ボケ)」などと、勝手に思いを巡らしながらハウスに着いたのであります。
 なっ、なっ、なんとその家は「古い」「汚い」「ボロい」の三要素からなる、まさに“Blues House”でありました。
 玄関を入った途端、「こっこっこれは、何かが漂っている!」と霊感の無いKにも感じるような強いインパクトを受けました(また実際、色々な不可解な事件も2、3件ありました)。
 それはさておき、その夜は早速トラバン(注・箱バンドが休みを取るために代わりに演奏するバンド)の仕事があるとの事。
 その頃のディスコは、バンドが生演奏をして踊らせるスタイルが一般的でした。
 その夜の店は、確か“マックス”(注・あのトラトラトラのMAXではない。当り前か!)。
 で、僕の愛機Gabanのレスポールを持って、いざ“マックス”へ出陣!
つづく