その頃のモーリーは、生まれ故郷の愛媛県長浜と言う町で、農協の出向という形でAコープ(スーパーマーケット)の青果・塩干担当主任として働いておりました。
毎月定例で松山の経済連で会議が行われ、月に一度、松山まで行っておりました(会議後の宴会が目当てでした)。
そんな訳で、いつものように宴会に突入した後の話なのですが、この話を活字として残して良いものか、幾日いや幾時間悩んだか・・・嘘です!いつか残そうと思っておりました(笑)
ここで、この話の題名を『松山東署事件』と決めました!
『松山東署事件』モーリー著
松山の繁華街、銀天街の裏通りには、沢山の大人達が楽しめる場所が在りました。
まだ19歳になったばかりのモーリーを誘ってくれるK氏とS氏がおりまして、S氏から「行列の出来るピンクキャバレーが在るから行かないか」と誘われたわけです。
モーリーとK氏は何の躊躇いもなく「行く」と即答したのでした。その時すでに、モーリーの頭の中はピンク色に染まっていたのです。
少し歩いて目的地に到着すると、S氏が言ったように階段の下まで人が並んでおりました。待つのには慣れていましたが、事が事だけに、時が経つのがこんなに長く感じたのは、あの時が初めてだったような気がしています。
いざ順番が来て、店内に入って行ったのですが、薄暗いというより目が慣れるまで歩けない位の暗さ。その中を店員に案内されるまま、一人ずつ椅子に座らされることになりました。
分かり易く説明しますと、壁側にモーリーが座り、横にはホステスさんしか座れない、二人掛けの少し大きめの椅子でした。
そして待つ事数分、ホステスさんが横に座ったのです。
緊張のあまり言葉が出てこないモーリー。
そんな中、ふと店内の様子をうかがうと、前方に見えてくるのはお客さんの頭だけ。
「何なんだ、この店は・・・」と驚くしかないモーリーだったのです。
つづく