2009年4月24日金曜日

南三条界隈かわら版 第4号④

 スパニッシュムーンと言うバンドが有った。
 77年から79年のたった2年半だけ存在した。その後伝説のバンドと言われ、やがて“まぼろし”となり、30年経って人々の心からも完全に消えてしまった。
 スパニッシュムーンを見た事が有ると言う人は多分、今40代後半から60代前半ぐらいに成っているだろう。その人達も、どんな音楽だったか覚えていないのではないか。
 見た事も聞いた事も無い人々にバンドを説明するのは難しいが、その当時、札幌にはスカイドックブルースバンドやベイカーショップブギーの様なブルース、R&B系のバンドか、フェアリーマーシャンロードの様なハードロック系バンドがほとんどだった(グッドラックアベニューと言うアメリカンバンドも有った)。
 スパニッシュムーンは分かり易く言えば、ラテンフュージョンバンドと言う感じだったが、曲によっては山下達郎の様だったり、別の曲はスライ&ファミリーストーンやカーティスメイフィールドの様だったり、高中正義みたいですねと言う客もいた(その当時、流行っていた)。
 しかし、歌詞は歌謡曲風だったり、その雑食性は、サザンオールスターズと比べても良いかもしれない。
 次回はその活動と様々なエピソード、そして解散の真実について、ここで明かしたい。